【ボウタカ一斉調査】棒高跳の設備環境の現状とパフォーマンスとの関係および現環境の課題
はじめに
みなさん、こんにちは。
中京大学の中山です。
今回の記事は、みなさんに回答していただいた「棒高跳の環境」に関するアンケートの結果をご報告いたします。
棒高跳は、陸上競技の中でもマットやポールなど特徴的な設備が必要である種目です。
「あのポールが必要だけど、ない」
「跳躍したいけど設備がない」
など経験したことがある人が多いかと思います。
さらに、近年では、ポールの価格が高騰し、全ての設備を揃えるだけでも数百万円します。
そこで、今回は全国の棒高跳関係者にアンケートを実施し、施設の現状や課題の調査を行いました。
今回は、その一部を報告したいと思います!
アンケート概要
調査期間
2024/9月〜現在
(現在も回答受付中です!)
対象
全国の棒高跳競技者および指導者、関係者
目的
日本国内における棒高跳の設備環境の現状とパフォーマンスとの関係および現環境の課題を明らかにすること
回答数
110件中91件を利用(重複回答および所属が1名、またはポールの所有がないチームは今回の分析からは外しています)
回答者の分布
地域
図1 各県の回答数
図2 地方別の回答数
本調査では、主に北信越、南関東、北海道からの回答が多くありました。
県別だと、北海道10件、東京都10件、富山県6件が多く回答しています。
一方、未回答の都道府県は13件あります(現在も回答受付中です!)。
チームの種類
中学26件、高校38件、大学16件、クラブ20件、マスターズ2件、の回答をいただいています。
図3 チームの種類
跳躍する場所
跳躍する場所としては、公営の競技場が39.1%と最も多く、約50%のチームが学校を中心に活動しています。
図4 跳躍をするピットの場所および数
図5 跳躍するピットの場所の割合
満足度
跳躍する場所の満足度について5段階評価をしてもらいました。
評価項目は、総合評価、マットや支柱、ポール、助走路、維持コストでした。
その結果、特徴的な傾向として私立大学および私立高校においては満足度が高い傾向がありました。
その一方で、公立高校では助走路および維持コストに対して満足度が低く、公立中学校においてはすべての項目において満足度が低かったです。
図6 ピットの場所別の満足度
跳躍する場所ごとの満足度についての自由記述の回答は以下の通りです。
公立の競技場
→ポールの価格高騰
→マットの準備が大変
→使用スケジュールによって利用が限られるため、跳躍日が限られる。
公立中学
→最適なポールの用意が難しい
→マットが小さいまたは老朽化している(多数)
公立高校
→マットの老朽化
→降雪地域のため、屋外で練習できない
私立大学
→ポールの価格高騰
私立高校
→マットや支柱の経年劣化
日本のチームにおいては、マットや支柱の経年劣化、ポールの価格高騰が大きな問題となっているようです。
また、これらのほとんどの要因が予算に関するものでした。
今後に向けて
今回は、現段階の日本の棒高跳の環境について、“チームの現状と抱える問題”に注目しました。
その結果、誰しも一度は考える、棒高跳の環境の資金への問題が浮き彫りになりました。
私たちはこのアンケートを通じて、日本の棒高跳界が抱える課題を明確にし、その解決方法について今後も調査していきたいと考えています。
この記事が、棒高跳の環境を理解し、改善していく方策を考えるきっかけになれれば幸いです。
本アンケートにご協力いただいた皆様、最後までお読みいただいた皆様ありがとうございました。
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