骨格筋の世界

みなさんこんにちは、陸の孤島・つくばから川間がお届けする「筋肉シリーズ」第2話です!

(大好評の第1話です)

2⃣骨格筋の種類

第1話では、骨格筋はヒトの運動に大切だ!と言いましたが、実は骨格筋にもいくつかの種類があります。

大きく分けると速い収縮が得意な平行筋と大きな力発揮が得意な羽状筋(うじょうきん)にわけることができます。

➀平行筋

平行筋は、その名の通り筋線維が筋全体の収縮方向に対して平行に配列されています。


この筋肉は、長い筋線維長を有しているため、収縮速度が速いと言われています。そのため、骨格筋の中でも特に素早く走ったり、跳んだりする動作に大きく貢献しています。

代表的な筋には、上腕二頭筋・大胸筋・広背筋があります。


②羽状筋

羽状筋は、筋線維が鳥の羽のように筋全体の収縮方向に対して斜めに配列されることからその名がつけられました。

この筋肉は、たくさんの筋線維(大きな筋断面積)を有しているため発揮する力が大きいです。

代表的な筋には、上腕三頭筋・大腿四頭筋などがあります。


これらの筋は骨格筋として関節の回転運動に貢献しています。

ただ、回転といっても速く回転するのか力強く回転するのか…

ヒトの運動中には様々な状況が考えられます。


そんな時に、平行筋や羽状筋が臨機応変にそれぞれの役割を果たすことにより、ヒトは様々な状況下で動作を遂行できるのかもしれませんね。


3⃣なぜ羽状筋が必要か?

ここからは少しマニアックな話になります。

「もうええわい!」という方は、そっとページを閉じてください…

(と言いつつかなり見てほしい)


前途した通り、筋全体の収縮方向に対して筋線維が平行に配列しているのが“平行筋”、斜めに配列しているのが“羽状筋”です。そして、平行筋は筋線維が長いので生み出す速度が大きい、羽状筋は筋線維が多い(筋の断面積が大きい)ので生み出す力が大きいです。


では、なぜ羽状筋はわざわざ筋線維を斜めに配列しているのでしょうか?


その答えはずばり、

“ヒトの限られたスペースの中で多くの筋線維を配列できること”

にあります。


羽状筋では、筋線維が斜めに配列していることで一定の面積の中で平行筋よりも多くの筋線維を配列することができます。


もしヒトの身体に羽状筋が存在していなかったらどうでしょうか?

平行筋は羽状筋と同じだけの筋断面積を獲得するために、たくさんの筋線維を配列する、筋線維一本一本を太くするなどして羽状筋と同じだけ筋断面積大きくし、筋自体の大きさも増やす必要があります。

もし全ての筋肉が大きくなってしまうと、体重が増加し素早く走ったり跳んだりすることが難しくなると思います。また、筋肉が大きいと消費するエネルギーも大きくなるため、日常動作やスポーツ動作を行う上でとても非効率です。


つまり、羽状筋があることでヒトの限られたスペースの中で大きな力を発揮できるのですね~


○まとめ

最後はかなりマニアックな話になってしまいましたが…


結局伝えたいのは、「ヒトの身体は、ヒトが効率的に動作を行えるようにうまくデザインされているんだよ~」ということです。


今回の記事はパフォーマンス向上に直接的につながる内容ではないかもしれません。

しかし、ヒトの動きの仕組みを知ることは、その動きを上達させるためには必要だと思います。


筋肉を知ることで、棒高跳の動作や、毎日のトレーニングについてより深く理解することが出来ます!

「自分の競技種目にとってどんな動きが理想か?その動きにはどの能力を高めたらよいか?」など…考えることで上達のヒントが見えてくるかもしれませんね。


これからも筋肉という観点から更新していこうと思います!

最後まで見ていただきありがとうございました!


以上、川間でした。

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