【助走】適切なグリップ幅ってどれくらい?

『Finding Your Hand Spread on a Vaulting Pole』

--- "The Pole Vault -A Violent Ballet", p.30より



広すぎるグリップ幅は、選手の力みを生み、突込み角度を小さくします。

一方で、グリップ幅が狭すぎると、跳躍をコントロール出来なくなります。


コーチバトラーはどちらかと言えば狭いグリップ幅(Narrow Grip)を推奨します。


なぜなら、Narrow Gripは・・・

1.突込み角度を大きくします。

2.スイングを大きくします。

3.踏切時に全身の伸展(Elasticity)を生み、ポールと体がより連動します。

4.助走中のよりアクティブなポール降ろしと、しっかりとした姿勢に繋がります。

5.竹やスチールポールでは両手を揃えて跳躍し、ファイバーポールの初期も狭いグリップ幅で跳躍していたという、棒高跳の歴史を反映しています。


広いグリップ幅は、助走中に選手が降りてくるポールを支える、操作することに繋がり、力みを生むことに繋がります。

この助走中に生まれる力みにより、選手の姿勢は縮こまり、重心の低い姿勢は、ストライドや助走速度に悪い影響を与えます。


踏切時には、両腕は伸び、両手と両肘が目線よりも高くあるべきですが、広いグリップ幅だと、下の腕は上方というよりも水平方向になります。

この踏切時の(下の手が水平になっている)姿勢は、スイングから倒立姿勢になる際の勢いを妨げます。

ちなみに、グリップ幅を踏切姿勢で確認する時は、下の手がポールに対して直角になるようにします。


適切なグリップ幅の見つけ方

1.鉄棒に飛びつく

懸垂する時のように、鉄棒に飛びつき、自然と鉄棒を掴んだ時、適切なグリップ幅になっています。


2.太ももの幅

両太ももの外側に、それぞれ手が触れる程度の幅は、適切なグリップ幅になります。


3.Vポジション

踏切の姿勢(ポールの先をボックス、両腕を伸ばす、右手が踏切足のつま先のライン)で、両手でポールにしっかりと力を加えられるポジションを取ります。

この時に、両手がVの字になるでしょう。グリップ幅が広すぎると、どちらかの手がポールに力を加えられなくなり、狭すぎると、不安定さを感じます。



より詳細な内容、コーチバトラーによるイラスト付きの解説は、本書中にて!!


【"The Pole Vault -A Violent Ballet"】

Mondo Duplantisやアテネオリンピック金メダリストのTim Mack、Scott Huffmanなど、アメリカのトップ選手やコーチたちからのリクエストに応え、コーチButlerが4年の歳月をかけて完成させた究極の1冊!


既に初回国内販売分は売り切れ。購入をご希望の方は、以下ページよりご次回入荷に向け、予約をお願い致します。

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