現役女子ボウルターと棒高跳を語る回|ボウタカラジオVol.24


みなさん、こんにちは!

Boutaka Channelの水成です。


今月も「読むラジオ」の時間がやってまいりました!


今回は、ボウタカチャンネルよりMC千ちゃんと酒井さん、また”はちみつ”あやちゃんに加え、現役で日本の女子棒高跳界の最前線で活躍される2選手をスペシャルゲストに迎え、棒高跳に関するあれこれを語り合いました。



現役の女子選手から直接話を聞ける機会はなかなかないので、気になる方は記事だけではなく、ラジオも直接聞いてみてください。


それでは早速、内容を見ていきましょう!


今回のゲスト


Q1:一番印象的だった跳躍・試合は?

若園選手)

①地元の岐阜で行われた全日本インカレ

家族や友人、さまざまな人に応援されて自己ベストを跳び、優勝できたことが印象的!

跳躍というよりは、試合の雰囲気が記憶に残っています。


当日は、競技場の風が強く、ピットを変更して足合わせも行うなど、いつもにまして競技時間が長い試合でしたが、「集中力勝負」で自己ベスト&優勝を勝ち取りました!


地元の雰囲気は凄まじいものがあるそうで、当時大学2年生の安宅選手も「茜さん跳んで!」という空気感になったとのこと。

地元の力と若園選手の精神力が強すぎます…!


②アキレス腱断裂から復帰した中部実業団の試合

中助走でしか跳躍はできなかったものの、観客席から「おかえりー!」という声をかけられ、泣きそうになりながら跳躍をしました。



ちなみに、中部実業団は、人数が少なく男女同時に試合を行う試合で、選手同士がワイワイしながらできる雰囲気の良い試合であり、好きな試合のうちの一つです!


あやちゃん曰く、実際は泣いていたとかいないとか…



安宅選手)

①全国高校選抜(現在のインターハイ)

3m80を挑戦した時に「跳躍で記憶がない!」となった跳躍が印象的だった試合。


しっかり助走をして、ロックバックを決めて…と考えて跳躍をしていたら、いつの間にかバーを超えていました!


跳躍中にたくさん頭の中で考えているのも驚きですね…!!


②関東インカレ

関東インカレは、雰囲気が非常によく、跳ぶのが楽しい試合!


3位で表彰台に立った時に、日体大の男子部員全員から「エッサッサ」を背中で浴びた経験が思い出に残っています。


たくさんの人に大きな声をかけられる経験は、学生陸上ならではの雰囲気だと水成は思います!!


Q2:伸び悩んだ・辛かった経験

若園選手)

①高校1年生の岐阜国体

高校1年時は、ハードルをメインにしていました。

当時、国体選考会で勝ち抜けなかったことが辛かった経験です。


陸上で高校に入学したのに、国体に出場できず、また、環境に馴染むことができなかったことから「陸上を続けられない、辞めたい」と顧問の先生に泣きながら打ち明けました。


棒高跳を始めてからは苦しいことはたくさんあったけれども、辞めたいと思ったことはないです!!


凄まじき棒高跳の力…!!


②アキレス腱を断裂してからの数分

2022年3月のシーズン初戦で、アキレス腱を断裂しました。

救急車の中でコーチの榎さんに「どうするか…?」と重々しい空気で質問をされたのに対して


「治して復帰します!」と即答。



救急車の中で競技復帰を決断する、若園選手の精神力の高さに驚かされました。(若園選手の「精神力」エピソード パート2)



安宅選手)

①高校生のとき

高校1年生で自己ベストを出した後、記録に伸び悩みました。

自分の記録が伸びていかない中で、全国の他の選手はどんどんと自己記録を更新していき、


「私はどうして自己ベストが出ないんだ…」


と気持ちばかりが焦ってしまう状況が続いました。


そして、その焦りが、練習や跳躍にも出てしまうという負のループに陥っていました。


それに追い打ちをかけるように、「体重の増加」にも苦しんでいて・・・


それでも高校2年生の冬に「あと1年しかないから!」と腹をくくり、泣くほど練習をしていきました。


指導者からは『ハエが止まるくらい足が遅いぞ』と言われるくらいスピードがなかったですが、練習の甲斐もあり、高校3年生で全国入賞を果たせました!


②大学のとき

「ケガに苦しんだ大学時代」です。

インカレ選考会まで練習ができず、ぶっつけ本番で挑むことも多かったです。


ケガが多い中でも、選考会を勝ち取り、入賞をする強さは計り知れません。


ちなみに安宅選手は、大学で競技を引退する予定でしたが、地元香川に新しい施設(屋島レクザムフィールド)ができること、指導者の方に恩返しがしたいという気持ちから、競技続行を決めたとのこと。


また、「目標としてくれる人が一人でも増えてくれればいいな」という思いを抱きながら練習や指導を続けているそうです!


他の競技経験は棒高跳にどう活きている??

若園選手)

助走は「間合い」が大切!


棒高跳を始める前(高校2年生まで)はハードラーでした。

そして、ハードルを始める前は100mが専門のスプリンターでした…!


ハードルの動きで棒高跳に活かせると思ったことは「間合い」だと気づきました。


この間合いは「自分の適切な位置で踏切をすること」に繋がっています。


このくらいの位置にいれば“助走の距離が足りないな”とか“今いい感じにできているな”と、感覚を経験で培う例ですね!

気になった方は「間合い」を練習の観点に取り入れてみてはいかがでしょうか!


Q3:社会人で競技を続けるコツ

若園選手)

部活の顧問をしているので、部活中は指導に注力を置き、スキマの時間を探して練習をしています!時に、部活中に動くときもあります!


また、休みの日には中京大学へ行き、榎コーチに練習を見てもらうなど、上手に時間を活用しています。


その中で、「朝動くことは大事」ですね。

朝早くに起きて、ウェイトをするときもあります!


そして、「何かに挑戦している自分」が好きで、それがモチベーションに繋がっています。

現在は、ピラティスの資格取得に挑戦しています!


「朝動く」&「挑戦」肝に銘じておきます!



安宅選手)

小学生〜社会人の指導に携わる中で、一人ひとりの選手が頑張っている姿を見ることで「私も頑張らなきゃ!」と気持ちを高めています。


選手とコーチという関係ながらも、年齢の枠を超えて、一アスリートとして互いに認め合いながら切磋琢磨できていることもモチベーションの一つです。


また、社会人の特権だと思いますが、オシャレをして自分自身を鼓舞しています。


「ネイルの調子が良いから今日行けるんちゃう?!」


というような感じで自分の気持ちを高めています!


Q4:大事にしている練習や技術

若園選手)

現在は、怪我明けということもあり「感覚を取り戻すこと」に精一杯取り組む中で、

以下の2点を大切にしています。


・スムーズにポールドロップし、助走が減速しないようにすること

・空中でポールを押し続けること



安宅選手)

基礎的なところ(スプリント・体力)や走る時の重心の移動を意識しています!

また、その助走スピードをポールに上手く伝えられるような練習を頑張っています!


2選手とも2024年シーズン「助走の変化」に注目です!!


Q5:今後の目標!

若園選手)

今年で引退することにしています。


「悔いが残らないように、笑顔で!」

アキレス腱断裂から復帰して、自己ベストの更新と、日本選手権に戻れるように頑張りたいです!

あやさんにも今のままだと負けてるので・・・



安宅選手)

目標は「日本一」


同級生である諸田選手が日本新記録を更新する活躍を見せる中で、私も負けてはいられないと闘志を燃やしています。

また、地元香川や女子に棒高跳を広めたいという思いを持ち続けています!!

一人でも多くの人にボウタカトビが広まることを願っています!


熱い思いを持った安宅選手の活躍にも期待がかかります!



みなさん、今回の読むラジオ「現役女子ボウルターと棒高跳を語る回」はいかがだったでしょうか?


現在、第一線で活躍している女子ボウルターからここまで深い話を聞ける機会はなかなかなかったのではないかなと。


今回出演の2選手+あやちゃん含め、今シーズンの日本の女子ボウルターたちの活躍にも注目です!


次回のボウタカチャンネルラジオもお楽しみに!!!


(writer:Mizunari)

Boutaka Channel

「Boutaka Channel」は、全てのボウルター(棒高跳競技者)の『もっと高く跳びたい!』を叶えるために活動します! 運営:NPO法人ボウタカ

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