新しい「動き」を身につけるには?

棒高跳をやっていると、より良い動きになるように試行錯誤の連続だと思います。

そこで今回は、新しい動きを身につけるために、どのようなことが影響しているのかについて紹介します。


【動きに影響を与える体力と技術】

跳、走、投に限らず、運動の動きを変化させ、記録を向上させるためには、2つの要因「体力」と「技術」が影響します。

体力と技術の関係を簡単に表現すると、カーレースにおける「体力=車」、「技術=運転手」と捉えることが出来ます。


速い車に腕のいい運転手が乗ると、カーレースでは良いタイムが出ます。

棒高跳に置き換えると、高い体力を持つ競技者が高度な技術を習得すると、もっと高く跳べます。


速い車に初心者の運転手が乗ると、それなりのタイムが出ることもありますが、コースアウトも多くします。

置き換えると、高い体力を持つ競技者が十分な技術を持たずに跳躍するとぼちぼちの高さを跳ぶことができますが、時に大失敗を引き起こします。


遅い車に腕のいい運転手が乗ると、それなりのタイムが出ますが、速い車には敵いません。

置き換えると、低い体力の競技者が高度な技術を習得すると、ぼちぼちの高さを跳ぶことができますが、ぼちぼちです。


つまり体力はハードウエア的な要因、技術はソフトウエア的な要因と言えます。

運動の動きはこの2つの要因(体力と技術)から評価をすることが出来ます。

そして新しい動きを身につけるには、この2つの要因を高めていく必要があります。そのためには、それぞれの特徴を理解することが必要です。


【体力を高めるには?】

体力を高める。

=筋や腱、靭帯を強化し、発揮できる力やスピードを高めます。

このためには、過負荷の原則(=今の能力よりも少し負荷を多くすることで、トレーニング効果が得られる)に基づき、身体各組織(筋や腱)や器官(心臓循環器など)に過度の負荷を与え、それに適応(超過回復)することが必要です。


体力トレーニングの効果は、身体各組織や器官が適応(超過回復)することで得ることが出来ます。

つまり、体力トレーニングの効果は少し遅れて(4~7週間後)現れます。

(体力トレーニングをした瞬間に、体力が向上するということはない!)


【技術を習得するのは?】

技術を習得する。

=大脳中枢の運動制御機構と運動プログラム、神経系の要因を改善します。

つまり、動きの感じやコツを覚え、運動習熟を導きます。


このためには、専門性の原則(目的に合わせた運動様式でトレーニングすること)や特異性の原則(トレーニングによって関連する特有の効果がを得られるということ)に基づき、動きの感じや主観的なコツを習得するための運動や模倣運動(鉄棒やロープ、吊り輪など)、ドリルを行います。


技術トレーニングの効果は、動きの感じや主観的なコツを大切にしながらトレーニングを継続するなかで”あるとき突然に”得ることが出来ます。

つまり、技術トレーニングの効果は気づきを得た瞬間、現れます。


これは、自転車の補助輪を外す時、最初はなかなか乗れないが、ある時突然と乗れるようになるという経験と同じです。



新しい「動き」を身につけるためには、体力と技術の2つの側面からアプローチすることが重要です。技術トレーニングだけでは新しい動きは身につきません。

技術トレーニングと共に体力を高めることで、力とスピードが高まり、動きはさらに良くなり、もっと高く跳ぶことが出来ます。

ここで現在5m92の世界ジュニア記録保持者Mondo Duplantis選手の7歳から16歳までの跳躍を見てみましょう。体格が大きくなり、体力が向上するとともに技術が変化していく過程がよくわかります。


跳躍練習以外での基礎的で部分的な体力トレーニング(走練習やウエイトトレーニングなど)を行う場合でも、常に”棒高跳との繋がり”を考えながら、良い動きを意識し、集中して行うようにしましょう!

Boutaka Channel

「Boutaka Channel」は、全てのボウルター(棒高跳競技者)の『もっと高く跳びたい!』を叶えるために活動します!

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