【突込】突っ込み動作でおさえておくべき3つのポイント!
『Make Space, Push Pole, Hit Hollow』
--- "The Pole Vault -A Violent Ballet", p.60より
突っ込みは「全身」で「TOWARD(前方)×VERTICAL(垂直)」にポールを押します。
Making Space/ Push Pole/ Hit Hollow の3つのポイントをおさえる事により、選手は自由踏切ができるようになり、全身の動きを使って、ポールを動かせるようになります。
元世界記録保持者のセルゲイ=ブブカ氏は、以下のようなコメントを残しています。
棒高跳において、最も重要なポイントは、エネルギーをいかに全身(腕、肩、お尻、腰、脚)を使って、ポールに伝えるかである。自由踏切を行うと、全身でポールを押せていること、そして、助走のスピードがポールへと伝わっていることを感じることができる。
Making Space
選手のおでこと下のグリップとの間に、できるだけ大きなスペースを作る必要があります。この時、グリップはポールに対して90度(直角)になります。
スペースを作ることでポールの突っ込みの角度が大きくなり、さらにポールが曲がる前にポールが加速します。腕が伸び切るまでポールを押す際に、多くの選手は途中で動きが止まったり、ぎこちなくなり、下の腕をやや曲げて踏切後のスイングの準備をしています。
踏切後に、十分に体が伸展している(エラスティック)時に、下の手の肘を外側に曲げられる空間があることがわかるはずです。この動作ができるスペースを練習の中で見つけていく必要があります。
突っ込みでスペースを作ることにより、体がエラスティックに伸展し、体の前面が大きく広がるような姿勢が可能になり、全身がポールの動きと連動するようになります。
Push Pole
選手は、ポールが重り(バーベル)であることを理解するべきです。突っ込みで、ポールを押すときは、クリーンやジャーク、スナッチのように押さなくてはいけません。
1970年代に活躍したIsaksson選手が行なっていたドリルに、丸太や小さい電柱を頭の上に持ち上げる(踏切のような姿勢で)というものがありました。
ポールを押し、突っ込み時のポールの角度を大きくすることで、ポールがただ曲がるのではなく、ポールが動くようにします。また体を伸展させスペースを作るようにポールを押すことで、大きくパワフルなスイングができるようになります。
Hit Hollow
器械体操では、ハローポジションとは腕が完全に伸展し、肩が顔を囲み、押しつぶしているような姿勢のことを指します。ハローによって突っ込み時にポールの角度が大きくなり、踏切を成功させることができます。
またハローは、体をエラスティックにかつ大きく進展させ、体がまるでムチのような動きをするようになります。
選手が、肩を緊張させ、上半身を固め流ようにブロックして踏み切ると、ポールの回転は止まり、下曲がりになり、真上に体を持ち上げられなくなります。
ハローポジションにより、選手は突っ込み時に、エラスティック、かつステンレスのように真っ直ぐな体のラインを作ることができます。それによって、ポールを押すことができ、ポールの動きを加速させることができるようになります。
全身が完全に伸展した姿勢で突っ込みを行うことで、選手は頭上にスペースを作り、ハローポジションを取ることができ、ポールを押すことができます。これらを身につけることができれば、より硬いポールが使え、今よりも高いグリップを握ることができるようになります。
(Translate: 芝井)
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