回数を変えると、ウエイトトレーニングの効果が変わる!
こんにちは!
少しずつ外に出て動けるように状況が変化しつつあるかと思います。
跳躍練習などの技術練習は楽しいですが負荷が高いです。
いきなり負荷を上げすぎるとケガにつながるので、本数を決めるなどして少しずつ負荷を上げられるように工夫してきましょう!
今回はベーシックな重りを使ったトレーニングの負荷設定についてです。
いわゆるウエイトトレーニングですね。
目的に合わせた負荷設定がトレーニングの効率をアップさせてくれます!
しっかりと理解してトレーニングの組み立てを行いましょう。
【“回数”で負荷を調整する】
よく使われる負荷設定の方法はRepetition Maximum (RM)を用いた手法です。
RMを日本語にすると「最大反復回数」です。
下記の表に%1RMとRM、トレーニング目標の関係の目安を示しました。
例を挙げると、ベンチプレスで100kgを1回あげることができると1RMが100kgになります。最大で2回あげれるなら2RMだし、3回なら3RMです。
1RMが100kgの人は80%(80kg)の重量を8回あげることができると推定できます。
挙上できる重量と回数を知ることで目標に合わせた負荷を選択することができます。
【挙上回数とトレーニングの目的】
最大筋力の向上と筋肥大は別物です。
高重量を挙げるような1~6RMのトレーニングは主に最大筋力をアップするために用いられ、6~12RMのトレーニングは主に筋肉を大きくする(筋肥大)ために用いられます。
筋肥大している人が必ずしも最大筋力が高いわけではありません。
マッチョなボディビルダーが必ずしも最大筋力が高いわけではないということです。
表のトレーニング目標はあくまで”主な”目標です。
中程度の重量や低重量のトレーニングでも筋肥大はします。
【筋肥大】
筋肥大の効果は、”週の総負荷量によって決まる”ことが研究によって明らかとなっています(Schoenfeld BJ, 2018)。総負荷量というのは、重さ×回数×セット数で計算されます(例;30kg×10回×3セット=900kg)。
総負荷量が多いことが筋肥大と関係しているということは、一週間でトレーニングをする頻度を状況によって変更することも効果的です。トレーニングを小分けにして総負荷量を高めることでも、十分に効果が得られます!
表の筋肥大を目的とした重さや回数は、総負荷量を増やすことに効率的であると考えられます。つまり、筋が疲労困憊に追い込まれることで、筋肉が大きくなります。
【最大筋力】
一方で、疲労困憊に追い込まない方が最大筋力の向上効果がやや高いことが研究で明らかになっています(Davies T, 2016)。
これは様々な理由が考えられますが、分かりやすいものだと筋繊維のタイプに関する理由が挙げられます。
速筋の中でもより瞬発的な力を発揮することのできるtypeⅡbは、トレーニングをすることによって速筋と遅筋の間の性質を持つtypeⅡa(中間筋)に移行することが明らかとなっています。
疲労困憊までトレーニングすることにより、持久的な能力が必要だと体が感じてしまうと、そういった変化が起こるのではないかと考えられます。
体重が重くなりすぎると不利になってしまう競技は、最大筋力の向上が必要です。
そのため、トレーニング期によりますが、少なくともシーズン中は疲労困憊の少し手前で終わりにする方が良いかもしれません。
ここまでRMを用いた負荷設定を説明してきましたが、他にもVBTというものがあります。VBTとはVelocity Based Trainingの略です。重りを挙げる速さから負荷の設定を行う方法です。
これは特殊な機械が必要なので、トップ選手が行っていることが多いです。気になる人は自分で調べてみてください、ここでは割愛します(笑)
ただ、パフォーマンスとの関連を考える時に、力と速さの概念は大事です!
次回は、このことについて触れていきます。
お楽しみに!
Writer・榎
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